Sailing in the Dawn

残酷な運命も変えなくていい。

邦楽ロック厨がKAT-TUNのアルバムを語るの巻③〜QUEEN OF PIRATESの場合〜

 
ついにこの時が来ました!まってました!(誰が)
 

KAT-TUN Ⅲ - QUEEN OF PIRATES-」

 
2008.06.04 out
 
 
KAT-TUN×海賊はほんと正義。海賊ってロマンあるよねぇ。海賊っていう単語だけでぞくぞくわくわく。最初に海賊をコンサートのテーマにしようっておっしゃった赤西さんはほんと天才だし、木箱に入ったマツタケ献上したい。なんだろうね、山賊だって同じようなことしてるはずなのに、山賊はただの屑で、海賊はあこがれの対象って、この差はいったいなんだろう。パイレーツ・オブ・カリビアンジャック・スパロウってかっこいいよね。カリブの海賊に短剣ペンライト持っていきたいガチ勢。
 
 
アルバムとしても6人にもどって、ソロ曲がはいってない分、全員が歌ってる曲が多くてうれしいし、きちんと作品として何がしたいのか明確で良い◎
 
 

1、T∀BOO

いったい何が始まるのかというレベルで壮大なストリングスで始まるこの曲。まじディズニーかハリポタの映画でも始まりそう。ミステリアスで妖しげな世界観で一気にわたしたちをアルバムの世界に放り込んでくる。これは本当にやばい。こんな始まり方するアルバム、ジャニーズじゃないよ(笑)

歌詞にも「人魚」「Paranoia」「罪と罰」「誘う水辺」「永遠の鎖」と厨二病ワード満載。

運命の扉を この手で開けた時 海の果て 光を掴め
この歌詞で終わったあと、夜が開ける前の濃紺の海が突然明るくなり、パーッと視界が開けたようなイメージで、曲が終わるところも良い。これ以上のオープニングはない!
 
 

2、Keep the faith

5枚目のシングル。ヒムロック!シンプルにストレートにかっこいいロックです。この曲は確か、留学で日本を飛び出していった赤西さんへのエールで氷室さんが書いてくださったんだよね。錚々たる方々に曲提供してもらってて本当に豪華ですなー。
敵無し 不可能も無し 飛ばすぜ 燃え上がれ本能

本当に文字通りで、向かうとこ敵なしって感じだったもんなあ。というより同じフィールドで勝負するアイドルもアーティストもいなかったから常にオンリーワンでナンバーワンだもん(自慢)

あと前の曲の唐突な終わり、一瞬の空白、からのギターっていう流れが最高過ぎていつ聞いてもそこでウワッてなる。

 

 

3、AFFECTION〜もう戻れない〜

圧倒的仁亀。仁亀つよい。女王コンでやってくれなかったことは今でも恨んでる。関係者各位、もう二度と聞けないんだぞ。

曲はR&B調のバラード。女声との掛け合いが大変セクシーで、今までこういうの無かったので新鮮ですね。友達と恋人との一線を超えてしまったあとの男の心境がつづられてるんだけど、わたしは「魔が差した」だけでいいので赤西さんの唇が欲しいですね(うるさい)

 

 

4、HELL, NO

バリバリゴリゴリのダンスロックナンバー。田中聖が主役の歌。聖のラップがかなりメインでフィーチャーされてます。

かっこいいんだよなぁ文句ナシに。コーラスパート、たたみかける主旋律、ハモリ、切り込んでくるラップの4コンボで構成されるBメロはKAT-TUNの極みって感じ。この6人じゃなきゃ成り立たない曲。10ksのハイフンセレクションに入って欲しかったけど、三人で歌うのは厳しかったろうな泣

歌詞は戦う男の苦悩とか虚しさとかが描かれていて、まさに海賊のイメージぴったり。

Nothing can kill the one you love

誰もお前の愛した男を殺せやしない。

かっけえ!!

 

 

5、DISTANCE

闇属性のバラード。田口淳之介メインの曲です。ただし、なぜ田口にこの曲なのかはイマイチ未だにわからない。

この頃の田口くんは歌が下手とは言わないけど、声がとてもはっきりとしていて、百パーセントの音の束で前にまっすぐ飛んでいく歌声のイメージが常にあって、声の表情に乏しかったのと単にキーが低いので辛そうなのがとても気になってしまいました。

 切実な感じが出てるのが逆にいいけど。お得意の「世界が許さなくても俺はお前を守りたい」のやつなので。どれだけ許されざる恋がしたいんだよ。すきだよ。

 

 

6、MOTHER/FATHER

ここにきてまさかの両親に捧げる感謝の歌。マイルドヤンキーかよ!(笑)聖のラップがさらにそのイメージを助長してくる。なおメインは上田くんです。あのいかつい上田くんじゃなくて、甘栗ぶりっ子竜也のほうね。しっとりしたミディアムバラードに甘い声が似合いすぎて優しい気持ちになれる。

上田くんは舌足らずで発声も危なかっしいのに音程は外さない、不思議な歌を歌うのである意味それが魅力。しかもロングトーンの伸びる声も素晴らしい。とても不思議。

 

 

7、LIPS

6枚目のシングル。冒頭のかめにゃんのキス音が艶かしいわ、始まったらノンストップでツーバスドコドコ(注ドラムのバスドラを通常一つのところ二つにして、両足で交互に高速で踏むこと。メタルやハードコアなど激しい曲のバンドがよく使う)だわでアイドルの定義をジャニーズ事務所に聞きに行きたくなる。KAT-TUNにしかできない曲ですね!

曲的にはわりとシンプルにハードロックだけど、歌詞とかメロは哀愁漂うというかわりと歌謡曲寄り。いやもうこれはきっとジャパニーズメタルなんだな、、、きっと。

なお、この曲にダンスは合わなかったのか、ライブではひたすらスモークを噴射してくれます。たのしそう。

 

 

8、喜びの歌

愛してる〜!!!!

4枚目のシングル。最初発表された当時は某Aさんがいなかったけれど、後からレコーディングしたものが足されて正式に発表となりました。6月6日に6人そろって6枚目のCD(シングルアルバム足して)を出すという記念すべき作品になったのでした。明るくキャッチーなメロのロックナンバー。大サビというか3回目のAメロに当たる部分で一旦抑えてからの(そこの裏で鳴ってるピロピロが好き)(細かい)「止まらねぇ!!」が最高。

この曲、ラスサビと1、2番のサビはドラムのパターンが違うんですよね。そもそもAメロからサビ直前まではシンプルなエイトビートなのに、サビで一度変則になる。大事なことだからちゃんと言う、みたいな。でもラスサビはエイトビートで突き進む!!止まらねぇ!!っていう盛り上がりが好き。

本当の声 目に見えない 美しさを抱いて

泣きそうな時は思い出して

ちゃんと俺がいるから

ずっとそばにいるから

歌詞だけ抜くとすごいアイドルっぽい!5人の時の音源は嵐みたいって言われてたしな。KAT-TUNに純粋に「愛してる」って言ってもらえるのなんてこの曲くらいのもんですよ。

 

 

9、「un-」

一体どうやって読むんだよ?と思ったが正式に「アン」と読むそうです。アンラッキーのアン、つまり否定語ですね。とても夏っぽくて爽やかなバンドサウンド。間奏終わりのさりげないドラムにオシャレさを感じる。歌詞を読むと、「謎めいた眼差し」の女性に振り回される男の物語のようです。関係ないけど、一番の「不埒なrendezvous」が田口パートなんだけれど

(⌒ー⌒)「プラチナランデブー」

にしか聞こえない。全然違う。

なお、あとからクレジット見てびっくりしましたが、野間康介さんという方が作曲と編曲を担当していて、この方私の大好きなバンドでサポートやってた方。ギター弾いてる百田留衣さんはflumpoolの「花になれ」を作った方。うわお。

 

 

10、OUR STORY〜プロローグ〜

爽やかポップチューン。それは、3月にしては春めいて、暖かく晴れた午後にふわっと吹き抜ける風のような。 その春風にハッとして、つい振り向いてしまいそうな(ポエム発揮)

なにせ好きなんですよこの曲、、、こんな曲をKAT-TUNが歌うイメージはたぶんないだろうけど、大サビの仁亀はマジで泣く。あんな優しい声で歌わないでぇぇ、、、軽率に恋する。

どうしても別れを言わなきゃいけない2人、なんとか笑顔で見送る残された方は、旅立つ相棒へ振り向かないでと願うわけです。

忘れないその声 忘れないその笑顔

忘れない二人で重ねた瞬間を

 

漂う未来に

ただ「愛してる」と言ってほしい

仁亀に重ね合わせたらほんとにここは墓場。死しか見えない。

 

 

11、何年たっても

中丸くんメインのミディアムポップス。今までの漂う2次元感とはちがい、中丸らしいというか何故か日常的な歌詞が特徴。そして主人公のイマイチ冴えない感じも中丸っぽい(失礼)まぁみんなが見てるところでキスしてますけどね!(爆)あと二番のサビの「じんじん熱いよ」を歌うの嫌がる赤西くんがキュート過ぎてつらい。

 ところで、通常盤ってここで終わるんだよね??あの壮大なオープニングからの落差激しすぎませんか???海の果てで光掴めました????

 

 

12、SHOT!

ここからボーナストラック。

ライブでは使われなくて、少クラかなんかで披露してたかな。スタンドマイクだった気がする。曲はオールドジャズっぽくて渋くてかっこいいんだけど、この渋さは発売当時の高校一年にはわからなかった。ホーンセクションもコーラスもオシャレ。

歌詞の主人公は硬派な感じで、これまたかっこいい。なんかこういう曲聞くと西部劇をつい思い描いちゃうんだけど、ハードボイルドなイケメンがレザー着て

守るだけが人生じゃない

とか言ったらかっこいいじゃん、、、

 

 

13、12 o'clock

中丸のビートボックスと聖と赤西さんの英詞ラップ(?)のセッションから始まるオシャレな曲。冒頭のセッションがかっこいいが、赤西くんが何を言ってるのかは気になる。まぁたぶん好みの女性を見つけた話でしょう(雑)もしくはもうナンパしてる。

曲はいろんな音が入り乱れてるんだけど、違和感なく組み合わさっていて、単純にすごいなと思う。結構不思議な曲で、歌詞のとおり無重力感があるというか。わりと踊れるテンポ感の曲。

 

 

14、愛のコマンド

この曲作ったのピスフルと同じ人とかびっくり。重たいハードロックです。ちょっと黒みがかかった赤色のイメージ。歌詞読んでると純情なんだか変態なんだかって感じで。まあ、とにかくいろんな意味でKAT-TUN!!って感じ。

イントロのこのドラムパターンが好きなんだよね〜表でなくて裏拍というか、食い気味にクラッシュが来る感じが。少プレでピ様(凛として時雨の変態ドラマー)が叩いてくれたのめちゃ嬉しかった。間奏もめっちゃカッコイイし。この疾走感はたしかにピスフルと同じであって、陽と陰って感じする(笑)

 

 

15、SIX SENSES

待望の音源化!!のやつ。デビュー直後くらいにたしかウタワラでやってて、さすがKAT-TUN!!って感じだったの忘れてたけど。こういうクラブで流れてそうな曲、というか、 ストリート系の曲の、オキシーの存在感半端じゃない。間奏のガシガシ踊る感じも最高にKAT-TUN!!って感じ(語彙力)

止めれるか俺らを

キプフェもそうだけど、もう無敵だったからなこの頃の6人はさ。この曲、このフレーズで終わるこのアルバム、つよすぎる。

 

 

こんな日だからこそ敢えてのろくーん!

KAT-TUN×海賊の方程式はいまでも健在。とにもかくにも、KAT-TUNここに極まれりって感じで、六人時代の最高傑作だと思う。アルバムのコンセプト、曲順、曲のバラエティすべてが素晴らしい。一つ文句を言うなら、どんえばはこっちのアルバムに入ってて欲しかったかな。次のアルバムの圧倒的物量のギラギラ感とはちょっと違う、このアルバムのある意味軽やかなカッコよさになじむ曲だと思うので。

 

最後にアルバムで好きな曲ベスト3。

1位: OUR STORY〜プロローグ〜

2位: HELL, NO

3位: T∀BOO

 

文量と好きな曲の順位がリンクしない(笑)